アメリカと日本

  どうもジャイアンのび太的に見えて仕方がない。

  

  年齢的には、戦争に行った?らしい人が白い服を着て神社で寄付を募っていたのを見たことがある年頃である。と言っても、時期的にその方々が本当に復員者だったのかどうかもそろそろ怪しい感じで、私個人は違うんじゃないかなあ…と当時思ったものだ。子供心に。それほど、戦後感はもうなかった。

 

  もはや戦後ではない、なんて言葉が流行ったのが1956年と言うが、この時点でも戦後まだ10年だ。それほど、日本人は戦争の記憶を封印したかったんだなあ、と感じられる象徴的な言葉でもある。

  では、戦後は終わったのか?と言うと、終わってないと思う。今の日本とアメリカの関係は、戦勝国と敗戦国のそのままの構図で、七十年を経過している。それでも、今はよく文句を言っている方だと思うが、どこぞの港に核武装している「かも」知れない艦船が入港したなんてニュースを聞くたびに、変わってないんだな、ジャイアンのび太、と思う。オスプレイなんてさもあらん。数年前に訓練エリアが公開されたが、あの落ちたニュースがよく流れている戦闘機は日本のどこにでも落ちる可能性があるのだ。オスプレイに限らないが。

  そんなものを無条件で買わされる日本もなんだかなあ…やはりのび太なのだ。ドラえもんのチカラを借りてでも抵抗する気概のあるのび太の方がまだ根性があるかも知れない。

 

  今回のアメリカ大統領の訪問には、不穏な空気しか感じない。来てやったんだから土産よこせよ、ってな気配がぷんぷんしている。

  同様に対米国で貿易摩擦を抱えている中国が、ドラえもん的な立ち位置の雰囲気を醸し出しているが、こちらもこちらで、ジャイアンその2みたいにも見える。

  ちょっと地理的には遠いが、今日本に間接的に援護をしてくれそうなのはEUやイギリスかなあ…と、最近の関係を見た感想だが、一般庶民に嬉しいのはワインやチーズが安いくらいか。

  ジャイアンは複数いそうだし、ドラえもんはニセモノっぽいし、のび太の将来は前途多難な気がしている。