標準治療は悪なのか?

  こんな記事を見つけた。

  https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59446

  標準治療を選択しなかったことによって、数年後の生存率が下がる危険性を述べた研究者のブログを紹介した記事だ。

  私の場合は、でかくなりすぎた病巣を切らない選択肢はなかったし、 再発の危険があると言われれば迷ったものの抗がん剤治療も受けた。副作用が厳しければやめます、と主治医に言われていた。始める前はそんなに酷くはならないだろうと思っていたが、嘔吐を伴う厳しい胃痛と疲労に加え、目の症状も出始めたので中断を決めた。副作用が酷くなければ続けていたと思う。

  最近は、抗がん剤は標準の半分の期間でも効果あり、という論文も出てきており、減量や短期間も試されているようなので、副作用は我慢せず、主治医とよく相談する方が良い。

  結局自分で決めて選択すると言うのは、人生のどの場面でも同じなのだ。専門家の意見は必要だが、自分も患者として玄人になる必要がある。

  ネットの情報は、良いものも悪いものもある。丸々鵜呑みに出来ないのは、ん十年パソコンを触ってきた身としては周知のことと思っていたが、情報機器を触り慣れていない高齢者や、これから世に出る若者たちに情報リテラシーを求めるのは難しいだろう。

   今はこれが最善、と思っていても、いい方法が後から出てきたり、その方法が否定されてしまうこともある。どんなに進歩したと思っているものでも、まだ発展途上だったり、確立していなかったりする。そういうものの中から、最善と思われるものを選択していく知恵を獲得する努力を怠ってはいけないのだろう。

  多分、運も大いに関係ある。