ゆゆしき

 私が養成校に通っていた20年前にはもう、PT OT は近い将来供給過剰になるだろうと言われていた。

 多くなりすぎた専門職が、新天地を求めるのは自然な話で、数年前から独立の機運が高まっている。専門職団体でも開業権を検討して欲しいと国に申し出ているようだが、道のりは遠そうだ。

 PTOT としては法律上は医師の指示が必要なので、別の資格を取るか、開業権のある看護師などと一緒に事業所を起こすしかない。退院後の受け皿としてそういう事業所があるのはいいが、病院としてはあまり良い印象はないようだ。

 こんな記事を見つけた。去年のものだが。

https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20190501/news14.html

 病院としては、直接ライバルになりうる開業リハビリを快く思っていないようだ。診療報酬が辛くなってきたとは言え、多くの病院にはまだ、従量制報酬のリハビリは稼ぎ頭だ。その稼ぎをまるっと持っていかれては気持ちはよろしくないだろう。

 だったらもうちょっとお給料に色つけてよという話だが、稼ぎが減れば下っ端から削られて行くのは自然な流れだ。このご時世、病院の足下も揺らいでいるようである。

 医師が渋い顔をしても、病院から離れ、職域を広げて行く流れは止まらないだろう。実力がある人から独立して行くのは、コメディカルの世界も変わらないようだ。