リハビリ

明鏡止水、これ大切

スマニューでこんな記事を読んだ。 https://chanto.jp.net/articles/-/1005027 笠井信輔さんのインタビュー(される方)だが、要約すると、寛解してから貰った手紙の内容、に関する思い、と言ったところか。 メディアに出る人の影響力は大きいが、とは言って…

緩和ケアって

緩和ケアの大切さはわかっているつもりだが、私の場合は余りお世話にならなかった。どうやら緩和ケアに関しては自費らしく、一回の診察料が5000円というインパクト以外は余り記憶に残っていない。術前の一番痛みが強かった時というのもあるが、主治医が入れ…

リハビリ:自宅復帰のハードル

「歩けてトイレに行けるようになったら家で面倒見ます」 入院当初にご家族からよく言われる言葉だが、これが結構ハードルが高い。 我が恩師は「歩けなくても帰れます」と良く言っていた。家族が援助すれば、と言うことだ。日本でのFIM(日常生活活動の評価尺…

枕難民

自分がリハ職なのに自分で何とか出来ないのかとも思うが、枕難民である。 通飯では○○監修、とか○○協力で開発、みたいな製品にリハ職の名前が連ねてあったりして、みんなすごいなーって思うが、はっきり言って、万人に合う枕なんかねーんだよ!(商売邪魔して…

不機嫌なベッド:難聴(重度)の世界

PTが時々ぼやいているのが、難聴過ぎて指示が入らない人のリハだ。当然、パッと指示が入って運動できる人の方が成果は出やすい。指示は聞こえない、聞こえてもわからない、なんなら聞き間違えるとなると中々進まない。加えて難聴の人はせん妄が出やすいイメ…

普通の生活

4月。 3月が余りにもあっという間過ぎて、同僚たちが「3月ってありましたっけ…」とぼやいている。髪が伸びてるから時間は経ってるはず笑。 4月から常勤勤務に戻った。 あと数日で術後5年になる。 生き残ったという実感より、5年って早かったなというのが実感…

3/13後のコロナ対策

我が職場は、3/13のマスクフリー後もこれまでのコロナ対策を継続する。街中ではまだ誰も外していないが、自転車や自動車運転中は外している人もちらほら見る。息苦しいのと花粉真っ盛りなので、出来れば外したいが、病院ではそうもいかない。 政府が大丈夫…

コロナウイルスとアロマテラピー

リハビリでアロマを使う人がいて、OT学会でも時々研究を見かける。 私は本格的にはやっていないが、家では時々使っている。ラベンダーの香りが好きだが、ふと、抗ウイルス性のあるアロマがないか調べてみた。 ◯感染症初期症状に対するアロマテラピー(精油)…

あけましておめでとうございます

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」 2022年は、前半は資格試験の受験勉強に明け暮れた。結局一桁点足らず玉砕したが、別ルートでも受けられることが判明し、来年を目指すことにした。 もう少し早く気づいていれば今年に間に合ったが、手術が…

リハ拒否の理由

認知症の方は拒否率が高い。 コミュニケーションの取りにくさ=理解してもらえない(お互いに)であり、それはそれは高い壁になる。 お互いに相手の状態や要望を理解できないので説明は通じず、要求されている、嫌だ、となるとラポールが損なわれる。かと言…

今のうちに

コロナ下で、世間はややフリーモードに移行しつつあるが、敵もさるモノ、DNAをどんどん組み換えて対抗してくる。 コロナはワクチンの接種間隔が短いが、そのうちインフルエンザのように一年に一回とかになるのだろうか…組み換えが速いうちはそうはいかないか…

高齢者の食事

血液検査では栄養の指標に、アルブミン値がある。他にも総蛋白など栄養状態を示すものはあるが、報告書の上の方に記載されているので、パッと目につくのがこれだ。 正常値は4.0から5.0だが、入院患者さんでは2.5くらいの人がよく目につく。どんな病気でも栄…

アフターコロナのリハ

こう毎日何万人も感染者数が報告され続けると、流石に周囲にも何人かは罹患者が出てくる。 話を聞くと、呼吸が辛い、体力が続かない、と言った主訴が多く、概ね病後1〜2週間で改善しているようだが、個人差もあり、若く普段動き続けられる人の方が回復に要す…

ほんとはわかって欲しい

高校生の親戚の子に、朝読書で読む本が無いとぼやかれたので、山鳥重先生の「わかるとはどういうことか」を貸してあげたが、高校生にはやや難解だったようだ。 認知的な「わかる」と、心理的な「同調する」は似て非なるものだと思う。同調する方は、解ってな…

職種間齟齬

久々に美容院で髪を切って来た。 どうも美容師さんの虫の居所が悪かったようで、周りに同僚がいるにも関わらず経営者への不満が止まらない。内部事情はよくわからないので、ただ聞いているしかなかったが、そのうち身振り手振りが入りだし、ハサミも止まって…

カルテの書き方

ドクターズカルテ、看護記録、PTのカルテと、リハ前には見るものが多い。 時間があるからだと思うが、新人のカルテは冗長迂遠だ。と言うと、言葉の意味がわからないと言われる。そこからかい!とツッコみたい気持ちをグッと抑えて、長いの、と一言。 これは…

作品の行方

PTさんが、患者さんに折り紙を貰ったと、詰所に持って帰ってきた。 「置く場所が…」実際、机の上は物で溢れかえっていて、飾る場所はない。 棚の上に置いておいて、患者さんが退院したら処分でいいんじゃないかな、とアドバイスした。OTでも作った作品の扱い…

作話と取り繕い

何方も認知症の症状である。 作話の方は全く根拠のない話をするので見抜きやすい(と私は思っている)が、取り繕いの方はうまいこと話を合わされると騙されそうになる。と書くと人聞きが悪いが、本当に上手い人もいる。自身では本当だと信じているので信憑性…

令和4年度診療報酬改定

リハビリ実施計画書の患者署名欄に初回を除いて、主治医がカルテに説明内容について記載していれば、患者さんやご家族の署名が要らなくなる。 医師は忙しいので、一部に限られそうな気もするが、遠方にキーパーソンがいるケースでは病棟が困ることも無くなり…

また出会ってしまった

もう年だから、お迎えが来るから、忙しいのに悪いから。 そういう理由でリハビリを拒否する高齢者。 最近よく出会う。 その度に説得に使う手は、「どんなに歳を取っても生きていれば痛いところは痛いし、動けなくなったら自分もしんどいけど、介護する人が苦…

説明する立場、される立場

変な夢を見た。 カンファレンスで病状説明をしていて、話している相手に激怒される夢だ。 現実でも説明に納得できない患者家族にクレームを言われたことは何度でもあるし、障害受容が難しい患者さんへの説明が難航したケースは多々あった。 でも今回は夢であ…

不機嫌なベッド:それは病気なのか?

新患は、主治医が前医からの情報を見て、入院リハビリに適応できるかどうかを判断する。基本出た処方には全て応じなければならないが、始めてからこれはリハビリでなんとかなるのか?と思うケースもたまにある。 ある病気で入って来た方は、リハを始めた時に…

不機嫌なベッド:老後のお金と自分の身体

お金のことを過度に気にされる患者さんがいる。 私も大手術をして100万以上の請求書(高額療養費も健保も適用前の額。実際は両方適用で1ヶ月あたり10万円そこそこの支払いだった)を見たことがある身の上なので、気になるのは分からなくはない。しかしよくよ…

不機嫌なベッド:コミュニケーション能力と問題解決能力

今日、多くの病院、施設ではFIMと言う日常生活能力評価チャートが使われている。海外版は版を重ねているようだが、著作権の関係で日本で使われているのはver.3となっている。 そのFIMの項目では、コミュニケーションと問題解決は別の能力として評価される。 …

心理と行動:食事が大切

兎角今の時代、挫折を通して地道に前を目指すというドラマやアニメがあっても、実はチート要素を持っている主人公ばかりなので、多少努力要素はあっても、みんな楽して得したいんだろうなと感じる。別にそれが悪いことではない。私もそうだから笑。 劣等感が…

片手動作は意外と難しい

脳梗塞後の片麻痺は程度に個人差があるので、家事動作のアドバイスもオーダーメイドだ。 私が新人だった頃、リハ室には熱でモールド出来るプラスチック素材やテープなどが色々転がっており、誰も使う素振りもなかったので、研修で覚えたての自助具や装具をち…

某あったかい肌着の注意点

今週のお題「あったか~い」 職場でもみなさん愛用の某あったかい肌着。 実は高齢者が使うとカサカサになりやすい。 肌から蒸発する水分を熱に変換しているから、らしいが、どの程度かはわからない。 肌がカサカサで…と困っている高齢患者さんに、例のあった…

不機嫌なベッド:その2

入院している人の中には、やたら機嫌の悪い人がいる。症状が悪い訳でもなく、痛みが辛いという訳でもない。 リハ対象者は、容体は安定しているけど、自宅で生活出来る程ではない、という人が中心だ。 不思議なことに、女性の方が自立心が強い。男性は「やっ…

ボディメンテナンスの重要性

同年代の患者さんを数名担当している。 既往歴や原病歴を聞くと何故この疾患に?と思うような方もいらっしゃるが、総じて共通しているのは、身体が固い。本当に固い。 筋肉も硬いが、関節も固い。何なら頭も堅い人もいるが、人間出来上がってしまうと信念も…

最近の臨床実習

数年前、理学、作業療法士の臨床実習がどうなっているのかが国会の議題に上がり、令和元年度入学生から所定の研修を終えた療法士以外は実習指導に携われなくなった。 研修ではこれまでの臨床実習の在り方を大きく変える正にパラダイムシフトのタイミングだと…