アフターコロナのリハ

 こう毎日何万人も感染者数が報告され続けると、流石に周囲にも何人かは罹患者が出てくる。

 話を聞くと、呼吸が辛い、体力が続かない、と言った主訴が多く、概ね病後1〜2週間で改善しているようだが、個人差もあり、若く普段動き続けられる人の方が回復に要する時間も速く、回復度も高いようだ。

 一方、高齢者だと寝たきりになりやすい。あるアフターコロナの患者さんは、しんどいから起きない、と頑としてリハを受け入れなかったが、血中酸素飽和度を測ってみると90%以下で、流石に起きられる体調ではなかった。まず呼吸法を習得して頂き、ベッド上の無理ない運動から開始した。10日程で自力で起きられるようになり、歩行器ですたすた歩いている。動き始められたらあとは自律的にやっていただければ良い。血中酸素飽和度は98%に改善した。

 体力が落ちてしまった高齢者程、アフターコロナは寝たきりになりやすい。適切な運動と栄養摂取を心がけて、寝たきりを防ぎたい。

 適切に運動を行うと、臥床で落ちた心肺機能が戻ってきて、脳も働くようになる。

 アフターコロナで動かない人がいたらまず血中酸素飽和度を測ってみよう。呼吸機能をフォロー出来れば突破口が見えてくるかも知れない。