2019-01-26から1日間の記事一覧

理学療法

術後約二週間。 リハを生業としている人間が、リハビリを受けることになってしまった。 術前にかかりつけ医に「大きい病院で勉強して帰っておいで」と言われていたが、私の職業を知っている執刀医は、さすがに自分でなんとかすると思ったのだろう。歩かない…

読書歴:もものかんづめ・さくらももこ

さくらももこさんが乳がんで逝去されたのを知ったのは退院後だった。 出版は何年も前の本だったが、入院中に学生ボランティアさんが持って来てくれた本棚の中にこの本があった。手に取ったのは偶然だ。 エッセイというのは、感想文なんて書くもんじゃないと…

読書歴:夜行観覧車・湊かなえ

入院中、読んだ本 こういう読後感のものすごーく中途半端な物語が出はじめたのは、平成の中頃位だろうか。小説というのは、起承転結があって、誰かが救われてめでたしめでたしで終わるものだと思っていたが、この話はそういう話ではなかった。 お金持ちが住…

読書歴:そして生活は続く・星野源

入院中、看護学生さんが図書の貸出に来てくれた。 二週間に一回、ボランティアで来るらしい。読み終わった本は看護師さんに返してくださいということなので、暇なことだし気晴らしに借りてみることにした。 で、選んだのが星野源ちゃんの「そして生活は続く…

膵胆食

実際には食事が出るようになったのは術後10日くらいだったと思う。 食事と言っても、薄い重湯、味噌汁の上澄み(実質塩水)、葛湯。 全部お湯やないかい!とツッコミたくなるメニューである。 膵臓を切ってしまうと膵液が出ないため消化が悪くなる、という…

手術日

手術は、朝の9時開始だった。 術着に着替え、朝から横になっていた。 実は、この日のことは余り覚えていない。 手術中に万が一のことがあってはいけないので、家族は二人以上院内にいて欲しいということだったが、都合の合う家族が一人しかおらず、いとこに…

戦闘開始

術日2日前。 大病院に転院し、手術の説明を受ける。 診断を受けてから1ヶ月超、いよいよこの時がやって来た。 診断されたときは、悪性なのか、なんなのか、取ってみないとわからない、と言われていたが、いやいや、周辺臓器に転移しているガンが悪性でない…

転院

かかりつけ病院は、実は元職場でもあった。(この時点ではまだ職員だった) なので、かかりつけ医は上司で、職員は同僚でもある。 同僚が心配して大挙して押し寄せてくるのを防ぐため、私の部屋は面会謝絶になっていた。それはそうだ、入院するほんの3週間前…

生命保険

2018年4月上旬。 風雲急を告げる、ではないが、死ぬかも知れない、と思ったら、色んなことが頭をよぎる。 人生に一片の悔いもない。やりたいことはあらかたやった。ネット上のブラック遺産は仕方がないなと思いつつ(残っていたのはこのブログと、今はあるか…

術前入院

食事が喉を通らず、どんどん体は細くなっていく。 元気な頃は、ダイエットしても痩せないな、なんて思っていたが、病気になるとあっというまに体重は落ちていく。 「食べられないなら、点滴しないと」 大病院で点滴を受けながら、痛みに耐えていた。 手術ま…

大腸がん、発症まで

2018年2月末。 あと少しで臨床実習が終わるという頃、色々な体の不調に襲われていた。 血液検査ではずっと貧血で、フェログラデュメットという鉄剤を飲んでいたが、どうも胃の調子が悪い。何年も前から逆流性食道炎で胸焼けに悩まされていたので、その延長だ…

移行完了

いつの日かブラック遺産になるかも知れない日を思いつつ。 日記再開です。

2019年1月26日

今日も命があったことに感謝しつつ、はてなダイアリー最後の記事を。 で、10年ぶりにここにまたもやたどり着いた理由から。 この日記に最後に書き込んだのは2009年4月5日。 約10年前。 若かったなあ。文体も必死のパッチ(きっと死語)で、賢く見えるように…