絶望的展開

 夢を見た。

 最初は何処かの部屋にいるのだが、そこから何らかの理由があって、何人かで出ることになった。

 この辺りはゲーム系アニメの見過ぎだろうか、タブレットを操作しながら、車や徒歩で進んで行く。街並みがあったので地上と言う認識だった。

 敵らしきキャラが出て来て、攻撃しつつ範囲攻撃を躱し、ドヤ気分で進んでいく。

 いつのまにか建物らしきところにいて、外に出ると誰もいず、反り立った壁があった。

 空は見える。壁を越えれば外に出られるのか?鉄製に見える壁はそう簡単には壊せそうにない。いや、登った所で、壊した所で、この向こうが海だったら…!いつの間にか周囲には誰もいなかった。追い詰められた。戻っても多分誰もいず、範囲攻撃が待っている。

 やばい、と思った所で目が覚めた。

 横になっているのに、脚が竦んでいた。

 

 ここ数日聞こえてくるニュースに感化されたか、気分的に逃げ場がない。

 そんな状況で見た夢に、自分にはサバイバル能力はないなと思った。

 

 ゲームなら何とか切り開ける気がするが、必ずエンディングが用意されていると分かっているからだ。

 思い出すのは、幻想水滸伝3のバッドエンディングの一つ、幼なじみのナナミに、主人公がもう一人の幼なじみと戦わずに何処かで二人で暮らそうと提案され受け入れた時の画面だ。

 何処かの山の中の小屋が映り、一切のコントロールを受け付けなくなる。

 普通に進めれば幼なじみとの戦いが待っているので、バッドとは言い切れないかも知れないが、ゲームとしては最後までやっていない。この後セーブデータを使ってエンディングまでは行ったが、そもそも勝てない未来があるのなら、戦わない選択もあるのかも知れない、人生の選択って重いな、と考えた次第である。

 

 これを今の世界情勢故の心理かどうかと言うと少々短絡的に過ぎるが、色々袋小路な状況なのは間違いない。

 誰が何を恐れているのか、分析が必要な場面ではありそうだ。