時代遅れのリーダー

 某元首相の発言が国際的に批判を浴びている。

 内容を見ればいつもの切り取り報道っぽいが、仰った事は事実のようで、謝罪会見までやっている。

 この方のこういう発言は首相時代からのお約束で、国民にしてみれば慣れさせられていた感があるが、国際社会はそうは受け取らなかった。

 この方が首相だったのは、平成おじさんこと小渕恵三さんが、首相在任中に急にご逝去されて、ドタバタとこの方が任命され、暗幕政治だとか密室人事だとか当時かなり批判されていた記憶がある。在任期間も一年余りと短命で、実力者だったのかもしれないが、結局急遽設られたお飾りだったのだろうなと思った。この方の後はあの小泉純一郎さんである。

 

 で、首相経験者として事あるごとに引っ張り出されて来られたこの方、確かラグビー経験者とかで、同じご趣味の外国の首脳と仲良しだったと報道されていた覚えもある。そういう事もあって今回のこの役回りなのだろうが、何方が任命されたのか知らないが、何か起きそうだなとは思っていたので、案の定である。 

 ただ、慣れっこだった日本人と違い、国際社会は、日本人の、特に女性に一石を投じた。「沈黙しないで」と。

 女性は黙らされているんじゃないかと、外から覚醒を促したのだろう。

 

 議論は闊達になされるべきだが、世間の会議が長いのは女性のせいではなく、老害おじさんのせいじゃないかと思っている。そもそも日本の社会に女性の意見を会議が長くなるほど重要視してくれる風潮はまだない。

 

 因みにうちの職場は平均年齢が若く、女性比率が高いので、みんな長い会議が嫌いだ。

 構造として、女性が優秀な意見を言うと叩きのめしたいおじさんの応酬で長くなるのではないか。

 まあ、日本の社会はまだ女性には優しくない事を象徴したような事案である。

 この方を追求しただけで済む話ではない事は明白だが。