術後3年を前に

 桜が咲き始めると、病院の窓から山桜をぼんやり見ていたのを思い出す。

 生きてて良かったかと問われれば(問われたことはないが)よくわからない。

 思い通りにいくことなんて一生のうち3割くらいだ。そう思えば、生きてるだけで丸儲け、なのか。

 

 もし余命宣告されていたら、どうしただろう。

 そう思うと本当にしたかったことが見えて来る。

 現実には、生活していかないといけないから、働かざるを得ないが、と言っている時点で、仕事が一番ではないらしいことがわかってしまう。

 なんのために生きてるんだろうなあ…と、今更厨二思考に陥ってしまう。

 どうやら、今は命を繋ぐだけで精一杯らしい。

 もう少し休もう…。